鼻は顔の中央にあるパーツなので、どうしても鼻の形や大きさにコンプレックスを抱えてしまえば鏡を見るのも憂うつになってしまうでしょう。鼻にコンプレックスを抱くケースの1つが豚鼻で、鼻の穴が目立つような見た目に悩んでいる方も多いのでは。このページでは豚鼻の原因や解消方法などを紹介するので、ぜひ参考にしてください。

豚鼻ってどんな鼻？

そもそも豚鼻とは、どんな鼻の形でしょうか？

本来、鼻の穴は正面からほとんど見えません。しかしいわゆる「豚鼻」だと鼻先が上向きになっており、正面から鼻の穴が見えてしまいます。鼻の穴が目立つ、豚の鼻の形に似ているという特徴から「豚鼻」と呼ばれているようです。

一般的に豚鼻は小さな子どもによく見られ、親しみやすく可愛らしい印象を与えてくれるでしょう。しかし、大人になっても豚鼻の状態だと、鼻の穴が目立ち、顔のバランスが崩れてしまうためコンプレックスに感じる方もいます。

また、豚鼻は欧米人よりも日本人などのアジア系に多くみられると言われています。それはアジア人の骨格が鼻中隔が短く、鼻が小さい特徴があるため豚鼻になりやすいからです。

これって豚鼻？セルフチェック方法

豚鼻かも…と不安に思っているのであれば、まずは簡単なセルフチェックを行ってみましょう。まず鏡の前に立ち、鼻先と鼻柱の根元の位置をチェックします。双方が同じ位置にあれば、自分の鼻の穴が正面から目立つことはありません。しかし鼻先が上のほうに位置していれば、鼻の穴が正面から見えやすく「豚鼻」の可能性が高いでしょう。

もし鼻の形にコンプレックスを抱えているのであれば、まずは美容クリニックに相談してみてください。

豚鼻と団子鼻の違い

鼻のコンプレックスを抱えている人のなかには豚鼻だけでなく、団子鼻で悩んでいるケースも多いようです。両方とも鼻全体が大きく見えてしまう…という特徴があり、鼻の穴も目立ってしまうので同じと思われがちです。ただ豚鼻と団子鼻はまったく異なり、原因・解消法も違ってきます。

団子鼻は鼻先が丸く横に広がっている状態のことで、鼻筋から鼻先まで全体的に脂肪が厚く覆いかぶさっているという特徴があります。そのため、全体的にのっぺりした印象に。団子鼻を解消する方法としては、骨格そのものへのアプローチや脂肪全体を減らすようなアプローチが行われます。

豚鼻になる原因

なぜ豚鼻になってしまうのでしょうか？ここでは豚鼻になる原因を分かりやすく紹介しています。

生まれつき・遺伝

豚鼻の原因で最も多いと言われているのが、生まれつき・遺伝です。

骨格などと同様に鼻の形も遺伝することが多いためです。。またアジア系は鼻中隔が短いタイプが多く、欧米人よりも豚鼻の方が多いと言われています。

うつ伏せで寝ている

眉間から鼻筋部分に鼻骨があり、他の鼻の部分は軟骨しかありません。また骨の上には脂肪で覆われているため、毎日うつ伏せで寝ていれば長時間鼻が圧迫されてしまい、軟骨が変形してしまう可能性があります。

低反発枕などもありますが、うつ伏せで寝ていれば常に鼻に圧力は加わってしまうので、鼻が潰れ豚鼻になる原因になることも。そのため、うつ伏せで寝るのは控えたほうがいいでしょう。

体重増加の影響

体重が増えてしまえば、どうしても鼻の部分の脂肪も増えてしまうでしょう。とくに小鼻には脂肪細胞が多くあると言われているので、脂肪が増えれば小鼻に付きやすくなり鼻全体を大きく見えてしまいます。小鼻の部分が横に広がるため、鼻の穴が目立ってしまうケースもあるでしょう。

鼻整形の失敗

豚鼻の中には美容整形に失敗したケースもあります。鼻先を高くするためにシリコンプロテーゼを挿入した場合、プロテーゼが上部分に移ったことで鼻先が上に向いてしまうのです。このケースだと挿入を正しく修正するだけで改善できるケースもあれば、鼻先を整えるための手術を併用したほうが良いケースもあります。

豚鼻は自分で治せる？

マッサージの効果は？

豚鼻を自分で解消したい、セルフマッサージでどうにかならないかな…と探している方も多いでしょう。マッサージをすることで、むくみを減らすことはできるかもしれませんが、根本的な解決は難しいでしょう。

また、間違ったマッサージ方法をしたり、強い圧でマッサージしたりすると、軟骨の変形が起きたり、鼻の皮膚が厚くなったりなどのリスクもあり、かえって鼻を大きくする可能性もあるので注意が必要です。

ノーズクリップの効果は？

ノーズクリップとは、小鼻をクリップでつまみ鼻の形を矯正するための装置です。ノーズクリップには鼻先をシャープにする、鼻を高くするなどの効果を謳うものも多く、なかには鼻の穴の中に装置を入れて高さをアップする「鼻プチ」と呼ばれるものもあります。

人によっては、こういった商品で豚鼻が目立ちにくくなることもありますが、個人差が大きく、必ずしも効果が現れる訳ではありません。

メイクで目立たなくする方法

豚鼻を目立たなくする方法でとくに手軽なのは、メイクで目立ちにくくなるようにカバーすることです。

• コンシーラーを鼻の穴周りに塗り、穴自体を小さく見せる
• 眉頭から鼻の根元のくぼみにかけてノーズシャドウをいれる
• 眉間から鼻筋部分にハイライトをいれる
• 鼻の先端部分と上唇の山の部分にハイライトをいれる

上記のような方法がありますが、メイクの仕方によっては目立ってしまう可能性もあるので注意しましょう。まずは自宅で練習を行い、豚鼻が目立ちにくいかどうか、ナチュラルに見えるかどうかチェックしてみてください。すっぴんの写真を用意しておき、メイク後にと見比べると分かりやすいかもしれません。

豚鼻を解消する美容整形

豚鼻を根本的に解消したいなら、美容整形手術を行うのが良いでしょう。ただ豚鼻の美容整形と言ってもさまざまな施術方法があり、その方法によって費用やダウンタイムなどが大きく変わります。しっかりと検討を行い、自分に合った方法を見つけてください。

鼻尖形成・鼻中隔延長

耳の軟骨や肋軟骨などを鼻の軟骨部分に移植し、鼻先を整える、鼻中隔を延長する治療のことです。耳の軟骨を取ったからと言って耳の形が変わることもなく、大きな軟骨が必要となるケースだと耳甲介をとることも。軟骨を挿入する場所によって鼻を下向きにする、鼻先を高くする、鼻柱を下に向けるなどの調整ができる施術方法なので、豚鼻の解消にもつながるでしょう。ただ耳の軟骨だけでは鼻先・鼻筋の両方ともを高くできず、全体のバランスを整えるためにはプロテーゼと併用するケースもあります。

5日ほど圧迫固定が必要となり、鼻の腫れも2週間ほど続くケースがほとんどです。また人によっては2～3か月程度むくみを感じることもあるでしょう。

ヒアルロン酸注入

鼻筋にヒアルロン酸を挿入し、鼻の高さを出し、スッキリとした印象を目指す施術方法です。鼻に高さが出るため、鼻の穴が目立ちにくくなり、豚鼻解消にも効果が期待できるでしょう。ただ鼻先には血管・皮脂腺も多くあるため、誤注入や壊死のリスクも高く、鼻先へのヒアルロン酸注入を行っていないクリニックもあります。そのため鼻先を高くしたいという希望の場合には、じっくりと検討することが大切です。

施術の時間は10分程度で、通院回数は1回だけと非常に受けやすい施術法と言えるでしょう。注射の痛みに配慮して、マイクロカニューレという極細の針を用いてくれるクリニックもあります。

プロテーゼ挿入

シリコン素材の医療用の人工軟骨を「プロテーゼ」と呼びます。プロテーゼはアレルギー反応がほとんどなく、柔らかい素材なので挿入したとしても違和感がほとんどないでしょう。鼻筋から鼻先に挿入することで、鼻に高さ・角度・シャープさを調整できるため豚鼻を解消できると言われています。

基本的に医師が1人ひとりの状況に合わせて、プロテーゼを制作しており、L字型・I字型などの形を選べるでしょう。豚鼻の解消の場合には鼻先を持ち上げるためL字型が良いと言われていますが、L字型だと不自然に鼻先が尖る、プロテーゼが露出するなどのリスクも伴います。そのためI字型と耳介軟骨移植を組み合わせる施術方法を検討するのも良いでしょう。

手術時間は10～15分程度ですが、手術・抜糸・検診などで最低でも3回以上の通院が必要となります。

鼻尖形成・鼻の整形をする際のクリニックの選び方

鼻は顔の中央にあるパーツだからこそ、顔の印象を大きく左右する重要な部位とも言えます。そのため鼻尖形成や鼻の整形をする際には慎重にクリニックを選ぶことが大切です。クリニック選びのポイントとして、日本形成外科学会の専門医が在籍しているかどうか、医師自らがカウンセリングしてくれるかどうか、鼻尖形成に関する手術実績が豊富かどうかなどをチェックしてください。

またクリニックを受診し、医師・看護師などの対応や雰囲気などを実際に確かめたうえで、どのクリニックに任せるのかを検討しましょう。

まとめ

美容整形というと、どうしてもハードルが高そうだと思いがちです。しかし豚鼻の状況によっては痛みもほとんどなく、傷も目立たないアプローチ法もあり、予算内に収まる施術も提案してくれるでしょう。また美容クリニックに相談したからと言って、必ずしも施術を受ける必要はありません。まずは専門家に相談し、説明を聞いたうえで施術するかどうかを決めるようにしましょう。